連結財務諸表(開始仕訳)
本日もよろしくお願いします。
本日は、開始仕訳というものについて説明します。
おそらく連結財務諸表を初めて勉強するという方にとっては初めて聞く言葉だと思います。
ですが、理解すれば、難しい話ではありません。昨日までに登場してきた連結修正仕訳と関連があります。
一緒に頑張りましょう。
開始仕訳とは、言葉通り仕訳の種類ですが、個別財務諸表から連結財務諸表を作成する際に、連結修正仕訳を行うことを説明してきました。この連結修正仕訳は、帳簿外で実施される仕訳であるため、当期連結修正仕訳を実施して連結財務諸表を作成した場合でも、翌期の個別財務諸表には当該影響は全く反映されておりません。
そこで、前期までの連結修正仕訳の影響額を引き継ぐために行われる仕訳が開始仕訳なのです。
具体例を用いて説明します。
前提
前期に子会社を100%取得して子会社株式を10,000で取得した
子会社の資本金は8,000、利益剰余金2,000であるとする。(時価評価が必要な資産負債はないこととする。)
この場合の前期取得時点の連結修正仕訳では、
(連結修正仕訳)
資本金8,000/子会社株式10,000
利益剰余金2,000
当期
(開始仕訳)
資本金当期首残高8,000/子会社株式10,000
利益剰余金当期首残高2,000
というように前期の影響を当期においても加味するため上記仕訳を行います。前期までの影響であるため、当期首残高の金額に影響がある為仕訳はそのようになります。
その後、当期中の変動等があればそれらの連結修正仕訳を行い、連結財務諸表を作成し、
さらに翌期になると、当期の影響も含めて翌期の連結財務諸表作成時に開始仕訳を行うという流れです。
少しでもイメージを持っていただければ嬉しく思います。
明日もよろしくお願いします。