会計・監査日記

気ままに会計や会計監査について書いてます。簿記の勉強している人たち参考にしてくれると嬉しいです。

一般的な監査の流れについて(番外編)

本日は、私の経験をもとに上記タイトルに沿って書いていきたいと思います。

監査法人公認会計士が行なっている会計監査は、主に金融商品取引所に上場している会社を対象として会社法監査および金融商品取引法監査を行います。(金融商品取引所に上場していない会社についても会社法監査のみ実施します。)

以下、会社法監査と金融商品取引法監査の両方がある会社を前提に説明します。

 

3月決算の会社を例にしますと、

 

まず会計期間は、4月から3月までの12ヶ月であることが多いです。

そして、会社は3ヶ月ごとに、四半期末6月,9月,12月までの財政状態や経営成績を四半期報告書という形でまとめたものを一般に開示しますので、その書類に記載される財務諸表に対してレビュー手続を実施します。それが、四半期レビューというものです。会社の決算が閉まるのが四半期末の翌月の15~20日くらいでして、そこから約2週間ほど四半期レビュー手続を実施します(一部年度監査の前倒し手続が行われることもあります)。その後、四半期末の翌々月の1,2週目くらいに四半期報告書が提出されます(あくまでも個人的な意見ですが、2週目になると少し遅いかなという印象です。)。

そして、期中の第3四半期レビューまで完了し、いよいよ行われるのが最後の3月末の年度監査です。

四半期レビューは、あくまでも簡易的な監査ですが、最後の年度監査は四半期レビューとは、比較にならないほどの監査手続を実施します(監査業界のいわゆる繁忙期です。かなり身体的にも精神的にもきつくも充実?した時期の始まりです)。期間としては、4月の半ばごろから5月の半ばごろにかけて会社法監査を実施し、その後、金融商品取引法監査を6月半ばから下旬までに実施します。そして会社は有価証券報告書を開示するという流れになっています(株主総会が6月下旬から末ごろにかけて多い理由がこれです。)。

 

上記の他に、監査を行うにあたって、会社の内部統制の評価を一年を通して行なっています。

3月決算の会社であれば、大体9月ごろと2月から3月の期末までにかけて行なっています(私の経験をもとに話していますので、若干時期が異なるところもあるかと思います。)。

そして、最後に年度監査時点に内部統制(期中に評価できていない部分)の最後の評価も実施しています。

 

以上が大体の一会計期間の流れとなります。少しでも、公認会計士に興味を持たれている方の参考になれば嬉しいです。

 

 

明日もよろしくお願いします。